Marron 秋桜の空に

ゴールデンウィークレビュー大二弾はMarronより「秋桜(コスモス)の空に」です。
遥かに仰ぎ、麗しのが終わってすぐにプレイしました。
インストール容量は222MB。BGMがCD-ROMに入っているため
HDDはそれほど圧迫されません。
XPでは起動不可のため、代替ソフトであるCHAOSを使用しました。
画面サイズは640x480。フォント速度やスキップ等、一通りの設定が可能なほか
主人公の名称が変更出来る所が懐かしさを感じます。セーブスロットは100。
大まかなストーリーとしては、馬鹿ばかりやっている主人公と、それぞれ
心に何らかの傷を負った少女達のシリアス兼ドタバタラブコメといった感じ。
よく「それ散る」と並べられますが、あれもこちらも日常会話の楽しさと
急展開なシリアスシーン、意味分からない程のラストシーンへのぶっとび具合など
類似点が多数存在します。何気ない日常の出来事から始まってヒロインと付き合う
所までは良いのですが、その後、主人公のとってつけた様な過去の話、
日常が消えていく事の恐れなどの「必要な描写」が内容的にも薄く、ストーリーに
取り残されるような状態になりました。
一番のメインヒロインと思われる(一番主人公の過去に関わりのある)涼香ですらそんな
状態で、残りのヒロインはもっと簡単な過去しか述べられません。
この点が最大の欠点ではないでしょうか。
メインヒロインは5人。根底となる主人公の話は同じですが、5つのエンディングがあります。
一応全てグッドエンドですが、上記の理由から納得できるエンディングは皆無ですw
割り切ってしまえばいいんでしょうけど、私には無理でした。
CG数は差分無しで64、えちぃシーンはメインヒロインが各1〜2。CG数は多くないですが
シナリオ自体がそれほど長いものではないので、あまり気になりませんでした。
CG自体の出来は今となっては低いレベルですが、PC98時代のドット絵ではないので
それほど問題なし。今のゲームでも「ひぐらしのなく頃に」とかもありますしね(笑
音楽は19曲。通常の学校の音楽など一部で不協和音と言いますが、微妙なBGMが入ることが
ありました。OP,EDも正直な所頭に残るような名曲とは言い難いです。
音声は全くありませんが、ストーリーを読ませる小説のようなゲームなので、「Fate」のように
音声無しだから駄目、というようには思いませんでした。あればなお良いという感じで。
総評としては、昔のゲームだからというのもありますが、やはり似たようなストーリー展開である
それは舞い散る桜のように」にはかなわないというのが個人的な意見です。
しかしなんやかんや良いながら2日でフルコンプするくらい、日常会話が楽しめるゲームですので
やって損は無い作品だと思います。点数は71点。