PULLTOP 遥かに仰ぎ、麗しの

ゴールデンウィークレビュー第一弾。
PULLTOPより、「遥かに仰ぎ、麗しの」です。
インストール容量は3.67GB。てんこ盛りですw
システムは800x600の標準的なAVG
新任教師として超お嬢様学校に赴任することになった主人公が、お嬢様故の事情により
一般社会から隔離された「分校」に在籍するお嬢様達を幸せにするというお話です。
内容は様々。金銭的な問題もあれば結婚問題、相続の問題などなど。ごく一般的な
家庭に育った主人公なりの行動と態度、個人ではどうしようもならない「企業」という
大きな敵に立ち向かう主人公達の苦悩などをテーマに作られています。
このゲームは一つ、素晴らしい所があります。それは「ゲームの雰囲気」をしっかりと
作り出している所です。起動時の「Notice」の背景から文字ウィンドウのデザイン、BGM
に至るまで統一された雰囲気があり、それがよりゲーム内とゲーム外の雰囲気の違いを
表現していて、まるでそこに居るかのような体験が出来る…ような気がします。(あくまで個人的意見
ストーリーは大きく分けて本校と分校の二つがあり、それぞれ3人の攻略キャラが居ます。
本校と分校でシナリオライターが異なるせいか、主人公の性格が多少違うような感じもしますが
それ以上にシナリオの雰囲気が本校と分校で異なるのであまり問題はないかと。
どう違うのか、簡単には説明出来ないのですが、分校に比べて本校は奥が深いというか、
根底となるストーリーのような感じです(このゲームのメインヒロインであるみやびは本校系
また、このゲームの特徴として、共通ルートが少なく、かなり早い段階で個別ルートに進むため
二周目、三周目でも全く違うストーリーが楽しめるという事が上げられます。
一周目は「大作なのにこんなもん?」くらいに思っていたのですが、フルコンプしてみると
相当な時間遊んでいました。個人的には大きく共通ルートを取って最後にちょびっと個別ルート
という話の展開よりは、本作のような大きな個別ルートを持つ作品の方が好きですね。
残念なのは、魅力的なサブキャラクタが攻略不可な事。良いキャラなのに立ち絵すらないキャラも。
この辺はファンディスクへ期待もしくはコンシューマ移植希望を出しておくべきかも。
また、一部のヒロインのストーリーのラストが「え?」という突然な展開で終わること。
悩むヒロイン→主人公がその事を知る→何とか打開策を考える→行動する→成功→エンディング→エピローグ
というのが通常の話のもって行き方だと思うのですが、
打開策を考える→エンディング→エピローグで適当に成功までの話
のような展開があったのが残念でした。
BGMは27曲。どれもゲームの雰囲気に合っていてとても良かったです。特に主題歌関連曲(ピアノver)は
良かったです。最初にOP曲である「風のRhythm」を聞いたときは何とも思わなかったのですが、
一度ゲームをクリアしてから聞くと、全く違った名曲のように聞こえるから不思議。
別段歌が上手い!とか音楽が良すぎる!とかでは無いのですが、これも雰囲気のせいでしょうか。
CGは差分無しで83。そのうちちびキャラが15なので実質68。原画は藤原々々さんでとても好きな原画家
なのですが、ゲームのボリュームの割にCGが少なすぎです。メインヒロインの立ち絵も少なめ。
サブキャラに至っては上記の通り立ち絵すら無いキャラも多数。せっかく綺麗な絵なのだから、
もう少し枚数を増やして欲しかった…
えちぃシーンは20。しかし分校系が16で本校系が4とばらつきありすぎ。まぁ分校の赤髪二人はえちぃ
専門でw。しかし本校系の方が楽しめるという私は異端?
キャラもガチガチお嬢様みたいなのから一般人みたいなのまで様々ですが、特に本校系のキャラは
キャラ作りが良いです。

本校系
みやび―ちびっこ理事長。超ツンデレ。(・∀・)イイ!!
殿子―主人公を父親のように慕う可愛い子。(・∀・)イイ!!
梓乃―殿子を慕う対人恐怖症。イチオシ。(・∀・)イイ!!
分校系
栖香―分校のメインヒロイン?(・∀・)イイ!!
美綺―通常のゲームに出てきそうなキャラ。これでは異端児。でも(・∀・)イイ!!
邑那―お姉さん。基本的に年上は嫌いだけどこの人は(・∀・)イイ!!

うーん、全部(・∀・)イイ!!ついちゃいましたwでも本当に良い作品だったと思います。
だからこそイベントCGの少なさとシナリオ最後のアラが目立つのが残念です…
点数は92点。雰囲気が合えば名作間違いなし!!