Leaf 天使のいない12月

たまには暗いゲームもいかがでしょうか。
システムはAVG+一部ビジュアルノベル形式。800x600で
主人公以外フルボイスとなっています。
変化のない日常を送っていた主人公がふとしたきっかけで
クラスメイトの少女と知り合い、そしてどろどろとした人間関係が構築
されていきます。
Leaf東京開発室の作品としては、他にこみっくパーティーうたわれるもの
有りますが、それらと比べてかなり異質な作品でした。
まず全体の雰囲気。暗い。12月の灰色の世界。
そして登場キャラ。攻略可能は5人で様々な性格のキャラが存在しますが、
全て何かしら影があります。
ストーリーも各キャラに有るTrueEnd他2,3有るBadEnd共に救われる話ではありません。
日常に有りそうではないストーリーですが、狂気のストーリーではありません。
このゲームの評価はかなり難しいのですが、気に入ったのは徹底した雰囲気作り。
登場キャラは殆どが黒髪+制服。今やピンク色とか緑色の髪のヒロインが普通に出てきたりする
この業界でこのヒロイン達は逆に斬新です。
そしてBGMも雰囲気重視の静かな曲が多め。CGの色遣いも淡い色メインで総合的な雰囲気を
統一してあります。
CG数は100。シーン数は30。話の中のイベントを考えるとちょっと少なめな気がします。
CGの使い回しが多いのが気になりましたが、なかむらたけしみつみ美里の原画+甘露樹のCGは
素晴らしいの一言に尽きます。
また、このゲームを最も良く表しているのが、主題歌の「I hope so」。エンディングを終えてから
静かに聞くと、非常にゲームにマッチしている事が分かります。

憂鬱が始まる 長すぎる一日が嫌
孤独が忍び込む 冷めた心の中へ


こういうシナリオにマッチした主題歌を持つゲームはどうしても評価が上がってしまいますね。
音楽プレイヤーでたまたま聞いたりするとそのゲームを思い出してまたやりたくなったりします。
他に音楽がマッチしたゲームとしては

・家族計画(同じ空の下で)
・CROSS CHANNEL(CLOSSING)
・CLOVER HEART'S
永遠のアセリア
彼女たちの流儀(Red-reduction division-)
さよならを教えて(comment te dire adieu)

等が有りますが、どれも名曲です。多分曲そのものの良さで言えば「名曲」と呼べないものも有りますが、
ゲーム+曲でその評価は大きく変わると思います。他のゲームでも是非見習って欲しい所ですね。
ちょっと本題からずれましたが評価は75。


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