iPod touchが他の端末と違う所(個人的な視点から

まず、私は以下の記事を読んで非常に腹が立ちました。
iPhoneよりマリオ、Googleより茶道――チームラボが考える「和製UI」
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0711/19/news027.html
記事のはじめのほうに、

「『動かせる技術があるから動かしました』というものは意味がない」

と行っておきながら、最後に紹介されるのは、キーを押す毎に無駄なアニメーションが
流れるという新しいUI。

これ、「動かせる技術があるから動かしました」以外の何者でもないと思うんですが。
何やかんやいって、結局日本製のUIはしょぼい。
文字一覧はジャギーが見えるほど汚いフォントで、背景も単色のものばかり。
押したらサクっと次のページにいくも何か味気ない。
DoCoMoだけは唯一多少動きのある凝ったメニューの端末が多い気がしますが
それ以外は似たり寄ったりといったところ。
ハードウェアの性能は良くてもソフトウェアがそれを生かし切れていないのがよく分かります。
それに比べてiPod touch。画面の大きさは3.5インチと大きいものの、解像度は480x320と
今の携帯電話の半分以下の解像度です。しかしこれでも特に解像度で困ったことはありません。
今の情報端末とiPod touchとの一番の違いは「解像度の意識」だと私は思っています。
例えば日本の携帯電話では、WVGAでPC用ホームページもキレイに表示!
という広告があります。これは、Yahoo等の大手サイトは横800に解像度を合わせているので一覧表示出来るという
意味なのでしょうが、これは「等倍」で表示していることを暗に示しています。
WindowsMobileの端末でもそうですが、表示倍率という設定があり、ある程度好きな倍率で表示出来ますが
100%以外の倍率に設定すると、フォントや画像が汚くなったり、やたらと動作が重くなったりするものが多いです。
それではiPod touchSafariではどうでしょうか。
HPの表示はまず仮想ディスプレイ(多分横800〜1024位)に全体に表示出来る大きさで読み込まれ、それを縮小して
画面に収まるように表示されます。もちろん倍率なんて書いてありません。
全体の位置が把握出来たら、次はみたい場所をダブルタップします。すると横幅に合わせて拡大されます。
ここでも解像度や倍率といった話は出てきません。また、フォントはアウトラインフォントで、大きさに関係なく
非常にキレイに表示されます。画像も拡大縮小ともに綺麗なスケーリングが行われ、違和感を感じない表示が可能です。
ココが大きな違いではないでしょうか。

今の携帯電話
640x480の絵を送る→解像度が低い場合→ぴったり縮小が原寸表示しか出来ずに使い勝手に困る
320x240の絵を送る→解像度が高い場合→小さい絵になってしょんぼり

iPhoneまたは iPod touch
640x480の絵を送る→画面全体に表示される。絵を指でつまんで自由に見たい部分を拡大できる
320x240の絵を送る→画面全体に表示され、多少解像感は落ちるもののあまり気にならない

日本風とか言って無駄な機能付けるくらいなら、私はiPod touchが推進する解像度にとらわれない新しいUIを
推したいと思っています。コンシューマが何を本当に求めているか、ソフトウェア開発の人はもう少し考えて欲しいです。