アルトネリコ3 レビュー

とりあえず一通りクリアしたのでレビューでも。
このシリーズは「詩」に重点を置いた正統派RPGです。
今までも詩をメインにしたゲームは色々ありましたが、その中でも実際に大量のボーカル曲が使用され、劇中でも重要な位置づけになっている作品としては異端だといえます。
肝心の「ゲーム」と言う意味での評価としては並といったところ。
「レーヴァテイル」と呼ばれる詩の力を使う人種と普通の人類が、時に争い、時に協力して、最終的に世界を救うという王道的ストーリー、熱血漢あふれる主人公というのも特筆するところはない。
でも敢えてこのゲームをやりたいと思えるのは、詩の力が大きいと思います。
実際にストーリー性の有る歌を歌う有名な方々を揃え、曲だけ聴いてもかなりぐっとくるものがありますが、劇中で聞くと更に深みが増し、感動します。
ゲーム全体で見るとかなり粗も多く不満点も多いですが、ちょっと
長めのドラマCDを聞く感じで楽しめば良いのではないかと思います。
以下良い点と悪い点を紹介。

良い点
・前作からのキャラや世界観を崩さずに上手く使っている
・コスモスフィア(精神世界)がより作り込まれた(暴走?)
・詩が以前にも増してバリエーションが増えた。特に異端として
EXEC_EP=NOVA/.(けんかはやめてー)

EXEC_CUTYPUMP/.(きゅーてぃーらぶみー)

・名曲が多い。
今回の個人的名曲はEXEC_Z/.。音のずれによる違和感が逆に心地よくなった不思議な曲。

Ec Tisiaも名曲。これ1曲でアルトネリコシリーズが分かる感じ。
(ネタバレになるので曲紹介は無しで…)

悪い点
・戦闘が微妙過ぎる。スターオーシャンとテイルズを足して3で割った感じ。雑魚相手ならボタン連打で余裕。アイテムも連続で使い放題。使用キャラは選択できるがそれ以外は完全にオート。作戦とかも全くない。詩魔法は相変わらず桁違い。前衛の攻撃が100位しか食らわなくても詩魔法だと200万位行ったりする。
戦闘曲がリアルタイムで変わるのは良いが、だからといって戦闘に直接関係することはない。
・敵のデザインが少なすぎる。色違いとかばっかりで実際の敵の種類はかなり少なそう。
・色々ロードが長い。戦闘に入ったりするのでも5〜7秒かかったり、ちょっとした画面の移動でもロードが長い。
・マップがわかりにくい。特にダンジョンはマップ機能もなく、似たような景色ばかりで迷う。
・マップを移動するときのキャラの動きがおかしい。ジャンプがやたらゆっくりだったり、滞空時間が長すぎたり、静止状態から移動してもすぐに等速運動するので非常に違和感がある。(でも慣れる
・前作に比べヒロインに魅力が少ない(これは好き嫌いあるか

このシリーズはこれで終わりになりますが、よく考えられた世界観、ヒュムノス、音楽、コスモスフィアなど数々の要素が混ざり合った良作でした。
でもこのシリーズで一番の名曲は、アルトネリコ1の
EXEC_CHRONICLE KEY/.
でした。初めてこれを聴いたときの感動はまだ超えられてません。
超おすすめなので、気になる方はこちらから。

アルトネリコ3 世界終焉の引鉄は少女の詩が弾く