(昨日書いてる間に寝ちゃったのでコレが正式なレビューです。)
Panasonicのレッツノートといえば、大学では絶大な人気を誇ったノートPCです。
厚めの本体ですが、ボンネット構造で強固。他社の追随を許さない電池の持ち、
パワーポイント表示に最適な4:3の液晶、パームレストが開くドライブなど、他には
無い良さをたくさん持った名機でした。
今回、最新のLet's Noteを頂くことになり、最新のOSのレビューをしましたが、
触れば触るほどOS側ではなく、PC側の残念な所が見えてきました。
購入検討されている方に参考になるよう、レビューをしてみましたので、お時間有る方はご一読下さい。
はじめに
基本スペックはこちらからご確認下さい。今回レビューするのはCF-AX2QEBJRになります。
http://panasonic.jp/pc/products/ax2q/
本体外観とか付属品とか
Panasonicロゴは印刷となっています。ぱっと見はMacみたいなアルミっぽい雰囲気ですが、これは
マグネシウム合金製ですね。ボンネット構造は健在ですが凸凹は小さめで、良い意味でレッツノート
っぽくない高級感が有ります。この外観は非常にGood。ちゃんと耐圧(100kg)設計みたい。
重さは1116g。ほぼMacBookAir11"と同等ですね。
ACアダプタはケーブル全部込みで241g。ケーブルではなく直接コンセントに差し込むタイプを使うと200gでした。
ACアダプタは昔のレッツノートより高級感が無いというか、小型化の頑張りが見えないというか、
あまりインパクトのあるサイズじゃなかったのが残念。
キーボード
ただでさえ小さい本体なのに、更に小さな領域に配置されるキーボード。しかも無駄にデザインの凝った
アイソレーションキーボード。
↓MacBookAir
レッツノートは全体的にキーが押しにくくて使いにくい。中途半端な位置に半角/全角きーがあるため
日本語と英語の混在する文章には最悪の打ちにくさを発揮。よくこんなに使いにくいキーボードを設計したなぁと
驚くレベル。もちろんキーボードライトなんていう高機能は持ちあわせていません。
液晶
私がこのPCで一番残念だと思ったのがこの液晶。元々レッツノートの液晶はかなり残念な出来で、やれ45Hzで動いてるとか
色数を落として電池持ちを良くしているとか、本当か嘘か分からない話も有りましたが、総じて「液晶が残念」という話が
ありました。
今回のAXシリーズはタブレットを意識したマルチメディア重視のモデルだったので当然視野角の広い、見やすい液晶が
搭載されているはず…と電源を入れるまでは思っていました。
結論:いつもの残念液晶でした。
MacBookAir(MBA)との比較。写真ではレッツノートの方がよさそうに見えますが、実際は青っぽい表示で色合いがダメ過ぎる。
バックライトはMBAの方がかなり明るいです。
iPadを追加して撮影。一番元の色に近いのはiPadですね。
それと、タブレットスタイルとか言ってるくせに視野角が狭すぎる。
縦で持って両目で見続けると色差があって気分が悪くなる。
これ、何色に見えます?
実は標準の壁紙(ピンク)です。上の写真のように色が全然合いません。
すぐに青っぽくなります。
そして、壁紙の出来が悪すぎます。
標準の壁紙は、横から見るとJPGの圧縮ノイズが酷すぎて使えません。
よくこんな壁紙を標準搭載にしたもんだと驚きでした。
タブレットスタイル
ノートPCスタイルから…
180度を超えて…
タブレットスタイルに!
ヒンジが二軸になっていて、ほぼ360度液晶を曲げることが出来ます。
当然裏面は
こんな感じで、キーボードむき出し。外からのダメージは完全無視。
ゴム足も片側しかないので、もう片側は傷だらけになりそう。
タッチパッドはタブレットスタイルの時は動作しなくなります。
そしてこのPCは片手で持つようなデザインになってますが
1.1kgを片側だけで持つのはしんどい
更にこいつはファンが付いていて、常に排気を外に出しています。
静かな所で使うと鬱陶しいことこの上なし。
二軸ヒンジも出来は微妙で、パチパチ、カチカチと筐体が軋む音が聞こえたり、
写真の部分を押すとギシギシ軋み音が発生する等、構造的に残念だと思うことも多いです。
残念な部分は他にも有ります。
例えば上の写真の片手持ちスタイル。親指の部分にはWindowsキーがあり、便利なのですが、
そのすぐ上に輝度センサが配置されています。
そのため、Windowsキーを押さずに持とうとすると、必然的にセンサの部分に手が当たるため
画面が暗くなりますw
なんという酷い設計…この構造考えた人は馬鹿としか思えない…
何故に今更…ツインバッテリー搭載の謎
このレッツノートAXは、何と2つのバッテリーを搭載することが出来ます。
ひとつは内蔵タイプで交換不可、小容量のバッテリー。もう一つは交換可能な大型バッテリーです。
何故2つのバッテリーが有るのかというと、PCを動作させながらバッテリーの交換を出来るようにするためです。
この機能、非常に便利なのですが、果たしてこの機種に必要あるんでしょうか。
WindowsXPの時代であればPCの駆動時間は実動5時間弱程度。バッテリー交換の機会は多いかも知れません。
また、起動に1分以上かかるので、電源をOFFにしてバッテリーを交換して電源ONにして…という一連の作業は
面倒に感じていたと思います。
しかし今はUltraBook全盛期の時代。実動でも十分な稼働時間があるし、Windows8の起動時間はSSD搭載なのも
相まって10秒足らず。
わざわざ電源OFFにして交換したとしても、面倒と感じるほどではないのではないでしょうか。
それをするくらいなら少しでも重量を抑え、コストを抑え、そのコストを液晶につぎ込むべきでしょ!?
このPCを使えば使うほど、開発者が何をしたかったのか、理解に苦しみます。
タッチパネル搭載!だけども…
このPCはWindows8標準搭載で、タッチパネルが搭載されています。
触った感じだと方式は静電容量方式。iPhone等と同じ方式です。
ModernUIであれば他のタブレット端末のようにサクサク使えるのですが、Windowsとして使おうとすると、
タッチの認識が微妙で細かいボタンがタッチできません。
静電容量の弱点はタッチペンの設置面積がある程度必要なこと。
IGZO液晶やデジタイザ、感圧式であればもっと接地面積が小さく出来るので
Windowsソフトの小さなボタンを押せますが、この静電容量方式では満足な
操作は出来ません。
ワコムのデジタイザとかが標準で搭載されていればもっと使い勝手は変わったんでしょうね…